コンサルティングの事例と費用
特徴
・企業様の「匂い問題の解決」に向けた業務サポート
・農畜水産/食品系分野の匂い研究に特化
・リモート形式および対面形式に対応
・知的財産権は100%依頼者側で管理(秘密保持)
・匂いの評価作業に対応(嗅覚官能評価・物質同定)
・新入社員1名程度の投資で国際レベルの研究を推進
事例紹介
・「異臭クレーム」への「対応マニュアル作成」サポート
→加工食品業A社では,以前より顧客からの「異臭クレーム」が問題となっており,なるべくコスト(人的,物的)をかけずに対応策を構築したいとの依頼.打ち合わせを通じて,「コスト的に異臭物質の特定はあきらめること」,「異臭発生の条件を探すこと」,「ヒト嗅覚で異臭を判定するシステムを構築すること」,を目標として設定.主力商品を各種の強制劣化試験に供試し,異臭発生の条件と,発生した「臭気の特徴」を把握した.また異臭クレーム発生の際に,迅速に臭気の特徴を把握するため,嗅覚官能評価による三点比較式フラスコ法を応用した評価システムを構築すると共に,人材(パネル)の選定と育成を推進.それらをマニュアル化することで,品質管理部門における,迅速な異臭クレーム品検査システムを構築した.(業務サポートプランによるコンサルティング:8か月間)
・「匂いセンサー」が正常に稼働しているか「性能評価」サポート
→食品加工業B社では,工場排気ガスの臭気について近隣から苦情が出ており,臭気の流れを監視するための「匂いセンサー」を導入した.一方で,その「匂いセンサー」が正常に稼働しているかが不明確であるため,その評価方法を構築したいとの依頼.打ち合わせを経て,「匂いセンサー」の装置としての「安定性」および「臭気強度との関連性」を評価することを目標として設定.まず模擬試料を作成し,それらガスを実験室環境で定期的に「匂いセンサー」で計測することで安定性を評価した.続けて,工場排気ガスを採取し,それら試料を計測現場に設置した「匂いセンサー」で計測することで,工場排気ガスとその他のガスを分離できているかを評価した.(業務サポートプランによるコンサルティング:6か月間)
・「異臭クレーム」の「原因物質の同定」サポート
→食品添加物製造業C社では,加工工程で利用する原料(合成品)の異臭が問題となっていたことから,対策をとるために異臭物質を特定(物質同定・成分分析)をしたいとの依頼.打ち合わせを通じ,異臭品と正常品を比較することで「臭気物質を同定すること」を目標とした.保管してあった異臭品と正常品を嗅覚官能評価で比較すると,異臭品に特徴的な「匂いA」があることが感知された.その匂いAを異臭物質の匂いと定義し,異臭品をにおい嗅ぎガスクロマトグラフ(GC-O)分析に供試したところ,匂いAと類似する「匂い活性A」が感知された.そこで異臭品をガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)分析に供試したところ,匂い活性Aの保持指標にピークは検出されていなかった.そこで匂い活性Aをガスクロマトグラフ分取装置(GC-F)で分取・濃縮し,GC-MS分析に供試したところピークが検出された.得られたマススペクトルおよび保持時間から異臭物質を特定することができた.(業務サポートプランによるコンサルティング:4か月間,および別費用での委託分析業務)
・臭気物質の「文献調査」サポート
→化学分析系D社では,顧客である食品系工場の排気ガス検査の依頼を受け,排気ガスを分析したところ物質Dが高濃度で検出された.しかしC社では物質Dを検出した事例が無く,どのような物質であるかを顧客に説明する必要が生じたが,物質Dをネット検索したが情報が見当たらず,物質Dの学術的情報をまとめてもらいたいとの依頼.打ち合わせを通じ,「物質D」の国内外の情報を網羅的に検索し,「検出事例」「発生源」「毒性」について報告書(スライド資料)を作成することを目標として設定.日本国内のネット情報および学術論文を検索したところ,物質Dに関する情報は断片的であった.そこで物質Dに関する英語情報(英文のネット情報および学術論文)を検索したところ,いくつかの文献がヒット.さらに物質Dの別名(慣用名,IUPAC,CAS)での検索を進めたところ新たな学術論文がヒット.それら情報を和訳するとともに報告書としてまとめた(資料作成サポート:2週間)
・異臭問題に関する社員研修用の「スライド作成」サポート
→食品流通系E社では,流通時における異臭に関して社員研修をすることになり,研修を内製化するためにプレゼンテーションスライドを作成したいとの依頼.打ち合わせを通じて,プレゼンテーションの流れ,時間,スライド枚数,を設定し,さらに社員に周知したい基礎情報,業界として関心の高い異臭問題,その改善事例についてまとめることを目標として設定.各種文献資料から引用すると共に,当研究室の研究成果を盛り込み,60分用のパワーポイントスライド(約30スライド)を作成.(資料作成サポート:2週間)
・学会発表の「プレゼン作成」サポート
→食品加工業F社では,業界団体の研集会での発表順番が回ってきたため,プレゼン作成および発表について指導してもらいたいとの依頼.打ち合わせを通じ,「プレゼン作成指導」および発表担当者の「発表指導」を目標として設定.まず複数あるトピックの中から発表する内容を選定するとともに,データの公開可/不可を選別,データ解析(図表作成および統計処理).それら結果を元に,プレゼンテーションのストーリーを構築.担当者が作成したスライドを修正するとともに,発表用文言(セリフ)を添削.Web会議を通じた複数回の発表練習ののち,研究室の複数名の大学院生を聴講者とした質疑応答の練習を実施.(業務サポートプランによるコンサルティング:3か月間)
費用
「新入社員1名程度の投資で国際レベルの研究を推進」
匂い研究コンサルティングでは,「新入社員1名程度の投資で国際レベルの研究を推進」を掲げ,大学に蓄積されてきた知識と技術で匂い研究の推進をサポートします.とはいえ,「匂い研究」は極めて複雑です.多くの経験を蓄積してきた現在でも,「やってみないとわからない」という部分が多くあります.従って,コンサルティングを進める中でお役に立てなかった場合は,一定期間内の全額返金を保証しております.具体的な費用は協議の上で算出いたしますが,およその目安として以下をご参照ください(佐賀大学学術コンサルティング制度および民間財団助成に準拠).
●コンサルティング:
・1時間/月~無制限,顧問型,
・40営業日以内の全額返金保証
・評価作業は別費用
→10~30万円/月
●評価作業(一定のコンサルディング期間が必要):
・化学分析作業(嗅覚官能評価,化学分析,他)
→比較分析のため最小で2検体
→成功報酬型,納期5~25営業日
→10~30万円/検体
・その他評価作業(センサー評価,他)
→納期5~25営業日
→50万円/プロジェクトを目安
●その他作業(作業のみのご依頼可):
・文献調査
・プレゼンスライド作成
・データ解析
→納期15営業日,エクスプレス5営業日
→10~20万円/課題を目安
●講演講師:
・5万円/1.5時間を目安(公的機関は応相談)
講演の様子(Web講義)
目次:
→「匂い研究コンサルティング」について